ヒルトンオナーズのゴールドやダイヤモンド会員には、宿泊時に2名分の朝食が無料になる特典がありますが、2021年より何度か規約変更があり、2023年10月現在、アメリカ国内のヒルトン系ホテルでは、朝食無料に代わり、館内レストランでの飲食で利用できるクレジット(Food and Beverage Credit、以下「F&Bクレジット」)が付与されることになりました。
10月3連休を使ってサンフランシスコに行き、「Parc 55 San Francisco – a Hilton Hotel」に宿泊、F&Bクレジットを使ってみましたので、F&Bクレジットでいただける食事の内容を紹介します。
宿泊時に付与される飲食クレジット金額
付与されるF&Bクレジットの額はホテルブランドにより違いがあり、1泊1人あたる10-25ドル付与sされます。
また、クレジットは同室に宿泊する2名まで人数分付与されますので、最大2倍の金額になります。
今回宿泊したのは、「Parc 55 San Francisco – a Hilton Hotel」。ヒルトンなどのフルサービスホテルでは、付与されるF&Bクレジットは1泊1人当たり15ドルですが、ニューヨークやサンフランシスコなどアメリカ国内の一部の都市では18ドル分が付与されるため、夫婦で、1泊あたり18ドル×2=36ドル分利用できるようになっていました。
使える場所と使い方
F&Bクレジットの使える場所
基本的にホテル内のレストランで使えるほか、ホテル内のカフェや売店などでの持ち帰りでも利用できます。チェックイン時にどのレストランやショップで利用できるのかの案内がありますが、ない場合は確認しておくと安心です。
PARC55の場合、ホテル内レストラン「CABLE55」のほかレストラン併設の売店「Cable Market」でのパンやサラダ、スナック、ドリンクの購入でも利用できました。
「Cable Market」は朝食の時間帯にのみロビーの一角に設けられたテイクアウト専門の売店です。
F&Bクレジットの使い方
F&Bクレジットの使い方は簡単、レストランや売店での会計の際、支払いを部屋付けにしておくだけ。部屋付けをお願いすると、部屋番号と氏名の確認があり、レシートにサインを求められます。後はチェックアウト時にまとめて清算されます。
レストラン「CABEL55」の朝食
レストラン「CABLE55」は、2階ロビーと同じフロアにあります。
ブレックファースト、ランチ、ディナーと終日営業しているオールディダイニングです。
朝食の時間はビュッフェ、アラカルトメニューがあります。
お値段は、フルーツ、サラダ、パン、ヨーグルト、ドリンクの「コンチネンタルビュッフェ」29ドル、コンチネンタルに加え、卵料理、ハム・ソーセージがつく「フルビュッフェ」36ドル、その他、アラカルトが14-20ドルといった価格帯。
F&Bクレジットは1泊1人18ドル付与されますので、「フルビュッフェ」を選択した場合は、半額になるイメージです。
なお、F&Bクレジットの金額を意識したメニューとして、スクランブルエッグとベーコンまたはハム、トーストのセット「Hilton Honors Exclusive」17ドルがあります。ただ、これを選んだ場合、コーヒーや紅茶などのドリンクが含まれないため、別途負担が必要になります。
「CABLE55」はレストランとバーを兼ねており、店内は広く、席数も多く取られています。
レストランの一角にビュッフェ台があり、お料理が並んでいます。
ビュッフェ台に並ぶお料理の数は少な目、温かいお料理4種類に、サラダ類が並ぶレーンと
フルーツ、ヨーグルト、ジュース、パンが並ぶレーンの2つのみ。
温かいお料理は、スクランブルエッグ、ソーセージ、ベーコン、ローストポテト、ローストベジタブル
バナナ、リンゴ、オレンジといったホールフルーツ。
ブレックファーストパフェにフルーツの盛り合わせ
そして、サラダはミックスリーフのみ。
カットフルーツは、いちご、パイナップル、ぶどう数種類、
ヨーグルトは、プレーンのほか、カップに入ったフレーバー付きもあります。
自家製と思われるグラノラ。
マフィン各種にスコーン
パンは、ホワイトと全粒粉の食パンにベーグルと用意されています。クロワッサンやデニッシュ類はなく、種類少な目でした。
一通りのお料理が揃っていること、相応のクオリティのお料理が提供されていることから、大きな不満はありませんが、お料理の選択肢は少なく選ぶ楽しさがあまり感じられないのが残念。この内容の「フルブッフェ」=アメリカンブレックファーストで36ドル(6,500円)するのは少々お高めに感じました。
売店「Cable Market」の朝食
「Cable Market」は、「CABLE55」の入口脇に設けられた売店、朝食の時間帯のみ営業しています。
レストランで食べる時間のない宿泊客のために、テイクアウトできる軽食を販売しています。
販売されているのは、コーヒーなどのドリンク類のほか、ヨーグルトやプロテインバー、ポテトチップスなどのスナック類、そして、クロワッサンやデニッシュ、マフィンなどのパン類。
棚には、美味しそうなパンが並び、良い香りが漂っています。
1種類だけですが、ベーグルサンドもあります。ほうれん草。チーズ、スクランブルエッグがサンドされたエブリシングのベーグル、13ドル(約2,000円)と高価ですが、これも美味しそうです。
パンのラインナップは毎日微妙に変わり、巨大なクイニーアマンや、
ドーナツ類が充実している日があったりと、いろいろ。
スナックには、おなじみの袋菓子、ギラデリのチョコレートもあります。
冷たい飲み物は、ミネラルウォーターのほか、オレンジジュース、ファンテンドリンク類など。
コーヒー類はマシンで淹れるもの。スタッフにお願いすると作ってもらえます。
F&Bクレジットの範囲内2人で36ドル以内で選ぼうとするとなかなか難しいもの。ドリンクもパンも6ドル(約1,000円)ほど、円安の影響もありとてもお高く感じます。
夫婦で相談した結果、ドリンク2つとパン3つを購入することにしました。
購入したのは、カフェラテ(6.25ドル)を2杯、デニッシュショコラ(6.99ドル)、ブルーベリーマフィン(6.99ドル)、チョコチップマフィン(6.99ドル)。5品合計に税金で、36.35ドルでした。
パンは、レストランに並ぶものよりもサイズが大きく食べ応えがあるもの。2人で3個を分ける程度では物足りないかもと思っていましたが、相応に満足感があります。
アメリカらしい豪快な甘さのマフィンとデニッシュですが、これはこれで美味しいと思いました。
最後に
朝食無料サービスから、飲食に使えるクレジットへの変更は「改悪」という声も聞きます。レストランでのブッフェブレックファーストを利用していた方から見ると、確かに「改悪」ですが、朝食の時間帯にレストランを利用することができないケースでは、ホテル宿泊中であれば、朝食に限らず好きな時の飲食に使えるので「改善」とも言えます。
日本に帰国する最終日は早朝便を利用することが多く、そんな時は朝食営業が始まる前にホテルをチェックアウトしないといけないため、最終日に朝食をホテルで食べることができないことがよくあります。そのようなケースでは、F&Bクレジットに変わったお陰で、朝食以外の食事に利用したり、前日のうちにMarketでパンやスナック、飲み物を購入しておくこともできるようになりました。
F&Bクレジットの使い勝手は、ホテルにより異なると思われますので、一概には言えませんが、活用方法にはコツがあるように感じました。
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