フィラデルフィア観光のお薦め!バーンズコレクション鑑賞~完全予約制で静かにゆったり絵画鑑賞を

旅先散歩

今回のフィラデルフィア旅行の最大の目的はバーンズ財団が運営する美術館でバーンズコレクションの絵画を観賞すること。フィラデルフィアでなければできない体験、とても楽しみにしていました。

さかのぼること30年近く前、妻が社会人になって間もない90年代、バーンズの遺言で決して貸し出しを行っていなかった絵画コレクションが日本でも公開され、国立西洋美術館に100万人を超える人が殺到し大きな話題となりました。それ以降、日本でバーンズコレクションを目にする機会はなく、一度フィラデルフィアに行ってみたいと思っていました。

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アクセス

Benjamin Franklin Pkwy沿いに美術館があります。もともとはフィラデルフィア郊外のメリオンに財団があり、そこでコレクションが公開されていましたが、2012年にフィラデルフィア中心部に美術館ができ、こちらで鑑賞できるようになりました。

シンプルなデザインの建物、小さくバーンズの文字がありますが、目立ちません。並木沿いにあったバーンズのロゴを見つけなければ通り過ごしてしまいそうです。

市街中心部から歩いて15分ほど、隣にはロダン美術館があるほか、映画ロッキーのロケ地となったフォラデルフィア美術館も近くにありますので、合わせて観光することができます。

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入館は完全予約制

この美術館は、開館日が限定され、時間指定の完全予約制で運営されています。時間当たりの入場者数を制限しているため、事前予約と入場料のネット決済が必要ですが、混み合うことなくゆっくり鑑賞できるメリットがあります。

訪問した時にはコロナ流行前でしたが、コロナ禍となった今では事前予約制で人数を限定した運営は、先行した取り組みだったともいえます。

予約はバーンズ財団ホームページの「Plan your visit」から行います。

入館料は25ドル、クレジットカードでの決済が可能と便利です。

我が家は2月9日(日)の入館を旅行前日の2月7日(金)夜にホームページから予約。たまたま希望の時間が空いていましたが、開館日が限定されていますので、日本からの海外旅行で現地で訪問できる日が限られている場合は、早めに訪問日を決め、日本出発前にあらかじめ予約しておくことをお勧めします。

予約するとQRコードが発行されます。美術館の受付で印刷したものかスマートフォン画面で提示すれば入館できます。海外ではwifi環境などで不測の事態になることもありますので、手元に印刷しておくと安心です。

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最初にリーフレットを入手

完全予約制で来館人数を限定しているため、ホール含め館内の人はまばら。とても静かです。作品を漏れなく鑑賞できるよう館内案内を入手しましょう。

受付でパンフレットをもらえます。

館内の案内図と主な作品の展示場所が書かれています。鑑賞したい目的の絵画がある場合は、場所を確認しておくと見落としがありません。

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デジタルガイド「BARNES FOCUS」

もうひとつ、バーンズコレクションの鑑賞に役立つ機能が無料のデジタルガイド「BARNES FOCUS」。スマートフォンからサイトにアクセスして、カメラ機能を使って展示中の絵画をスキャンすると、その絵画の解説が表示されるというもの。アプリなどのダウンロードや設定は不要、アクセスすればすぐに利用できます。

使い方は簡単、見ている絵画に向けてスマートフォンのカメラ機能でスキャンするだけ。

詳しい使い方が書かれたカードがあり、その案内に従って以下↓のサイトアクセスしてみるとすぐに使用開始です。

BURNSの館内にいるかどうかの確認があり、「はい」に進むと、館内の絵をスキャンする画面へ移動します。

目の前で見ている絵画の説明がスマートフォン画面に表示されるというもの。日本語表示もあり、直訳で笑ってしまう日本語だったりしますが、原文と日本語と両方を見れば内容は把握可能でとても便利です。

館内の絵画には、作品の名前などが一切なく、額に作者のプレートが小さくあるだけ。絵画の世界に没頭できるよう展示されていますので、この機能は大変便利でした。

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その他の留意点など

入館時に留意事項の確認がありますが、一般的な美術館の留意事項と同じですので、特に困ることはないかと思います。主な内容は以下の通りです。

  • 写真撮影は個人的な利用に限り許可されています。三脚、フラッシュ、自撮り棒は使えません。
  • 作品から一定の距離を置いて鑑賞します。(床にガイドラインの線がひかれています)
  • 大きな荷物やコート類、傘、べビーカーなどは地下のクローク、ロッカーで預けてから入場します。
  • 15歳未満のお子さんは保護者の同伴が必要です

写真撮影ができることはありがたく、鑑賞している方の邪魔にならないよう、何枚か撮影させてもらいました。

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館内の様子

メイン・ルーム(Room 1)West Wall

館内の混雑度合いはこの程度。混み合うことがない人数のため、自分のペースでゆっくり絵画と向き合うことができます。日本の展覧会のようにざわついていたり、「立ち止まらず進んでください」などと言われることはありません。

メインルームの天井付近には、マティスが描いた「ダンス」の壁画があり、建物全体が美術館になっています。

Room 5 – South Wall

展示の方法は独特、壁一面に様々な絵画か民芸品とともに飾られています。

床に見えるラインが、鑑賞の時に立つ位置を示したものです。

Room 6 – East Wall

有名作家の作品がそのまま展示されているのは圧巻、個人コレクションならではと思います。

Room 8 – West Wall

セザンヌの作品がリビングにそっと飾られているというは、やはり驚きます。

Cafe

館内には、「Garden restaurant」というフルサービスのレストランもありますが、サンドイッチやパン、デザートと飲み物をいただけるカフェがあり、ランチがいただけます。

Coffee Bar

地下には、コーヒーとスイーツのみのコーヒーバーもあります。

鑑賞の後は、カフェラテで少し休憩。絵画鑑賞は立ちっぱなしの時間が長いので、途中、カフェやコーヒーバーで休憩が必要、終日館内で過ごすのもよいかと思います。

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最後に

ルノアール、セザンヌ、マティス、ルソー、モディリアーニなど有名画家の作品が同じ部屋の壁に並んで展示されているという独特な展示はバーンズの考えを反映したもの。個人コレクターが私邸で飾っているものを公開していると考えれば、美術館の作者別や年代別、会派別に展示する手法とは異なるのは理解できます。

壁の色合いと光の入り方、調度品類との並びなど、これまでの美術館とは異なることにとても驚きましたが、絵画をじっくり鑑賞するにはふさわしい環境とガイドなどのサポートはあり、とても勉強になりました。

日本で開催される展覧会の混雑を考えると、フィラデルフィアに出かけて絵画と向き合うのは贅沢な時間は、とても有意義と感じました。

フィラデルフィアには美術館、博物館が多くあり、いずれも見応えがありますので、ぜひまた訪問したい都市と思いました。

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