パッケージツアーではなく個人で手配して海外旅行に出かける時に不安になることのひとつが空港から市内までの移動手段をどうするかということ。空港は市内中心部から離れた場所にあることが多く、市内中心部までの移動が必要になります。特に夜の到着の場合は治安の心配から、どんな交通機関を使うか迷うところ。
車社会のアメリカでは、空港と市内のアクセス手段がタクシーや乗り合いバン、バス、レンタカーといった車中心の都市も多く、初めての土地だと不安になるもの。電車など初めての人でも利用しやすい公共交通機関が発達している日本で暮らしていると非常に不便に感じるところ。そんなアメリカでも、最近は、空港まで電車が乗り入れる都市が増えてきています。
日本人が多く出かけるポピュラーな都市で空港と市内を結ぶ電車がある都市は
ニューヨーク(EWR):Air Train + 電車 (NJTransit)
ボストン :地下鉄(MBTA)
サンフランシスコ :電車(BART)
シアトル :ライトレール(Link Light Rail)
ポートランド :ライトレール(MAX)
など。
フィラデルフィア市内の交通機関 SEPTA
フィラデルフィアも空港に電車が乗り入れている都市のひとつ。空港から市内中心部へのアクセスにはSEPTA(セプタ Southeastern Pennsylvania Transportation Authority)が運営する電車が利用できます。
SEPTAは、ペンシルベニア州の最大都市であるフィラデルフィアを中心に展開する地下鉄・近郊電車・路面電車・ライトレール・バスのネットワークで、空港と市内を結ぶ電車を運行しています。
路線図
営業している地域は広く、フィラデルフィア市内中心部はもとより、ペンシルベニア州南東部全体を網羅、バス、電車、地下鉄などの乗り継ぎもできます。
詳細は公式サイトで確認できます。
空港と市内を結ぶ路線は、Regonal train(近郊電車)と呼ばれる電車、Airport Line、空港内は各ターミナルに駅があります。
運転間隔は30分に1本程度、空港から市内中心部までの所要時間は30分弱で6.75ドル(2020年2月時点、現在は9.25ドル)です。
Airport 駅
空港の駅はターミナルから直結、空港の周回道路の外側にあります。
空港ターミナルからSEPTAの案内に従って移動すると、駅までスムース。エスカレーターを降りたところに券売機があります。
チケットは自動販売機で購入します。現金のほか、クレジットカードも利用できます。
チケットは紙のもの。購入後、外に出ると、ホームです。改札はありませんので、チケットを購入しそのまま電車に乗車すればOKです。
ユナイテッド航空の発着ターミナルの最寄りはターミナルC&D駅です。
ホームには時刻表がありますので、次の電車の時間も確認できます。
ほぼ時間通りに電車が来ました。
車体にはSEPTAの文字。
車内はごく普通の通勤電車。お客さんはほとんど乗っておらず、ガラガラ。
同じ方向を向いて座席が並ぶ固定席。日本ではロングシートの電車ばかりですが、海外ではこのタイプが多いように思います。
途中、車内検札があると聞き、座席の背もたれ上にあるチケットホルダーに差しておきました。何も声をかけられなかったので、これでよかったのかと思います。
Suburban 駅
市内中心部では地下に電車が通っています。改札などは地下にあります。
駅にあるチケットの自動販売機です。ここでもクレジットカードが使えました。
街中の駅には改札があり、チケットを通して入場します。
帰りのチケットも紙です。
複数の路線が乗り入れていますので、案内標識に従ってホームに降ります。
相当古い駅のようでした。
街中の駅は地下鉄のような雰囲気。電光掲示板もあり、行先表示もはっきりしていますので迷わず乗車できます。
運行ダイヤは安定しているようで、空港への到着もほぼ時間通り。早朝から深夜まで運行しているので、朝いちばんの出発でも間に合い、空港へのアクセスも問題ありませんでした。
空港まで電車でアクセスできる都市は便利、初めてのフィラデルフィアでしたがとてもスムースでした。空港から近いというのも便利、また出かけたい都市のひとつになりました。
コメント
御意!正しく初めて訪れる空港からのアクセスは個人旅行者にとって切実ですね。
なるべく現地の公共交通機関を使いたい派には空港到着時刻が重要で、インタから
ドメへの乗継便を考え、わざとレッドアイを選んだりして。
SEPTAも乗りました、料金上がりましたね。
某田舎空港から公共バスに乗ったら、客層がクルマを持てない人達ばかりで一瞬マズイ、
と感じましたが、地味なアジア系有色人種オバサン(私)はすぐに同化していました。
映画のセットみたいな怖いエリアを抜けダウンタウンに着いた時には変な達成感。
まるでアトラクションですやん。
日中明るいうち、運転手に挨拶してそばにいる、料金はピッタリ準備、等守れば
今のところトラブルはありません。が、平和ボケ日本人(私)がアメリカを以前の様に
自由に旅することは今後も出来るのか心配です。
レッドアイを選ぶ・・・よくそうしてました。朝の方がまだ安全のような気がしますよね。
公共バスのエピソードも「アメリカあるある」だと思います。ニューアーク駅から空港までの路線バスや、サンフランシスコ空港から中心部までの路線バスも同じ雰囲気を感じます。バスを利用する方は、車を持てない層か空港勤務者が中心、そして、走る路線の中には必ずと言ってよいほど治安の悪いところと良いところがあって、車窓を眺めているとその違いに驚いたりします。
仰る通り、いろいろと気を付けて乗車する限りトラブルはないですし、タクシーでドライバーと密室になることの不安に比べると、バスや電車の方が安心して利用できるのではないかと思います。
勘が鈍らないうちに、アメリカに行きたいですね。