2年ぶりのシドニー旅行で感じたのは、キャッシュレスの浸透。非接触型クレジットカードによる「タッチ決済」が出来るお店が大半で、多くの人が利用する一般的なことになっています。
日本では、「タッチ決済」はマクドナルドやローソンで使えるくらいで、普及しないのかなあと思っていましたが、シドニーでは、使えない方が珍しいくらいの普及率。
特に、驚いたのは電車・バス・フェリーに「タッチ決済」機能のついたクレジットカード・デビットカードをかざすだけで乗れるようになっていたこと。以前はチャージ式ICカード「OPAL」(日本で言うなら「Suica」）を用意する必要がありましたが、今はその必要がなく、クレジットカードをかざすだけ決済「Contactless payments」ができるようになっていました。
とても便利そうだったので、早速、手元のデビットカードでバス・電車に乗ってみました。
最初に使えるのを知ったのはバスの車内表示から
シドニー到着後、いつも利用している「OPAL」カードを使ってバスに乗車。
バスのドアあった広告に目をやると、「Tap on and tap off」の説明の広告に、「OPAL」カードとタッチ決済のマークとともにクレジットカードが並んで表示されていることに気が付きました。
「ん？タッチ決済が使えるということ？」と興味を持った妻は、その日の夜、ホテルでインターネットに接続してどんなサービスなのかを調べてみました。
タッチ決済「Contactless payments」とは？
Transport for NSWのホームページにアクセスしてみました。
「Contactless payments？」と聞き慣れない言葉でしたが、説明を読んでいくと、「タッチ決済」機能のついたAmerican Express、Mastercard、Visaのクレジットカード、デビットカードを「OPAL」カード代わりに使えることが分かりました。
また、クレジットカード・デビットカードを使った場合でも「OPAL」カードを利用した時に得られる乗り継ぎ割引や週間利用割引といった各種特典が適用されるとのこと。これなら使ってみる価値はありそう。
使い方は簡単、「OPAL」カードの代わりにクレジットカード・デビットカードでリーダーをタップするだけ。「本当？」という内容で半信半疑でしたが、物は試しと利用してみることにしました。
（このサービス、ガイドブックにも載っていないかったので、まったく知らず・・・最初の駅で「OPAL」カードに滞在期間中に必要な分をチャージしてしまったのが悔やまれました。）
カードリーダーとクレジットカード
シドニーのバス、電車、フェリーに乗る時、降りる時には、「OPAL」カードをカードリーダーにかざして料金を支払っていましたが、「OPAL」カードの代わりにタッチ決済機能のついたクレジットカードをかざすだけでOK。
バスは乗車口、下車口にカードリーダーがあり、電車は改札口にリーダーがあります。
ライトレールは、停留所の柱にリーダーがあります。（←の部分）新しいリーダーが登場したのではなく、今までと同じリーダーのようです。
タッチ決済の機能があるかどうかは、クレジットカード・デビットカードの券面に記載があるので、それでわかります。
妻が使っているあおぞら銀行のデビットカードは「タッチ決済」機能付き。右上のVISAロゴの隣にあるウエーブのようなマークが「タッチ決済（Pay Wave）」の目印。このマークがついているカードであれば「OPAL」カード代わりに利用できます。
利用明細はホームページで確認可能
交通機関の乗り方、降り方は何ら変わらず、「OPAL」カードの代わりにデビットカードをかざすだけ。「OPAL」カードとの違いをあげるなら、リーダーをタッチした時に、「OPAL」カード使用時に表示されるカード残高表示がないことくらい。まったく違和感なく利用できました。
使った後、気になるのは、きちんとした料金計算ができて引き落としがされるかどうかという点。心配な方は、Transport for NSWのホームページで利用状況を確認することができます。
使用履歴は、画面左にある「Check Your contactless activity」から照会します。
「Check Your contactless activity」をクリックすると決済に使ったクレジットカード・デビットカード番号、有効期限などを入力する画面が表示されるので、必要事項を入力するだけ。
交通機関の別、利用時間、料金などの利用明細を見ることができます。電車→バスと乗り継いだのですが、正しく乗継割引が適用されていたので一安心。
参考までに、「OPAL」カードでもホームページからアカウントを作成しておけば、使用状況をホームページで確認することができます。
クレジットカード・デビットカードの使用明細を照会する時と同様Transport for NSWのホームページからに入って確認します。画面左にある「View Opal card activity」にユーザーネームまたはメールアドレスとパスワードの入力します。
カードの残高とともに使用明細が確認できます。「OPAL」カードの場合は、乗車駅（停留所）も表示されるので、更に詳しい情報がわかります。割引料金の適用が受けられたかも含め確認できるので大変便利です。
使ってみた感想
「本当に使えるの？大丈夫かな？」と不安に思いつつ使ってみましたが、「OPAL」カードとまったく変わらずに使え、料金も正しく計算もされました。（当たり前ではありますが）
使ってみて便利だと思ったのは、
● 残高を気にせず電車・バスに乗車できること
そして、
● チャージした金額を余らせる心配もないこと
の2点。これならば、「OPAL」カードを作る必要がなく、クレジットカード・デビットカードだけあれば問題ありません。
海外旅行では、両替や最初のホテルまでの交通費のことがとても気になりますが、クレジットカード・デビットカードがあれば、そういった心配はなくなるという点で、とても画期的なサービスだと思いました。
キャッシュレスの浸透は、海外旅行の悩みも解決していく素晴らしいことと改めて思いました。他の都市の交通カードでもこの仕組みを取り入れてもらえるとうれしいですよね、両替の心配がなくなる日は遠い将来ではなさそうです。
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